お知らせ・コラム

2017.10.21
住宅・不動産・相続のコラム
地鎮祭のお話し

地鎮祭ってどういうの?

8月も雨天が続いた記憶がまだあるのに、特に10月になってからの秋雨はよく降っています。いつの間にか関東の水不足も解消されたのではないでしょうか。

そんな長雨続く一瞬の隙をついた晴天の水曜日に、お客様の地鎮祭に行ってきました。ずっと雨が降っているのにこの日だけは晴れなんてお客様の日ごろの行いが良いのでしょう。ましてや不動産業者の休みが多いからか雨天の多い水曜日に!素晴らしいことです。

ところで地鎮祭って家を建てた人、またはその身内でもない限りあまり経験をしたことが無いと思います。地鎮祭っていったい何でしょう?神主さんは「とこしずめの儀」と言われていますが一言で表すと工事の安全祈願ということになると思います。このコラムを書くのに調べていて初めて知りましたが、地鎮祭にも神式と仏式が有るようです。日本には昔から樹や山、水や海にも神様がいると考えらているわけですから当然その土地にも神様が居ると考えられます。でも神様に対しての儀式が21世紀に入っても個人レベルで脈々と続いているのは不思議ですよね。家を建てるなんてことは滅多にないからこそ、止められることなく続いているのでしょうね。もちろん地鎮祭を行わない方もいるでしょうし、分譲住宅やマンションを購入するような場合にはまず個人が行うことはないでしょう。

余談ですが私の経験上建築関係に従事している方は信心深い人が多く、井戸や神木に対する畏怖がとても強いです。


日本酒を奉献して

儀式に祭るものには野菜だとか色々有って、それらは通常神主さんが用意しています。我々は奉献酒と呼ばれる日本酒を用意してお供えします。こういう時社名を英語にしたことが少し残念ですが・・・お酒とは古来よりのお供え物の定番なんでしょう。


もしも建売住宅などを買ってお清めをしたいとき

「とこしずめの儀」は大体30分位で終わるものなのですが、初めにお清めをして、神様を呼んで、鎌入れや鍬入れの儀を施主であるお客様や建築工事業者が行い、玉串を備えて最後にお酒を乾杯してという感じですが、初めてであるお客様は勝手が判りませんから少々戸惑われたと思います。連日雨が降っていて土がぬかるんでいるのに、ハイヒールで来られたことを奥さまは悔やまれていたと後から教えていただきました。ある意味その位見慣れないものです。それでもこれから家を建てるという大事業を開始する区切りとしてはとてもいい行事だと思います。

最近は上棟式までやる施主さんは稀のようですが、少しでも昔からの風習が続くということはとてもいい事のように感じます。

そうは言っても現代は建売住宅やマンションなどお客様では地鎮祭を行えない場合もあります。完成してしまっていれば工事の安全祈願的な意味合いも無くなります。それでも私の今までの経験上地鎮祭をやりたいという方は居ました。そんな時に建築会社から教えてもらったお清めとして「建物の角にお米とお酒を撒くと良い」と聞きました。たまにお酒と塩を撒くと思っている方が居て、塩は土から生まれていないので神様?がケンカをしちゃうそうで米の方が良いそうです。私も10年以上前に家を建築する際には、工事のスケジュールが決まっていた為地鎮祭を行うことはできなかったのですが、酒と米を撒きなんとなくお祈りしたことを今でも覚えています。おかげさまで工事の事故も無く今も快適に暮らしています。